ご質問
粗食で腸内環境が維持できてればいいという解釈であっていますか?
体質改善スタイリストからのお返事
ざっくばらんにいうと、その解釈で受け止めていただいて大丈夫です。
どんな方法であれ、その人の腸内環境なりカルシウムの状態なりを
健康な状態に保てればいいわけですけれども、
残念ながら地球人みんなが同じ体質をもっているわけではないので、
その民族が今まで築き上げてきた遺伝子による体質を考えて取り組まないことには、
どんなによい食材であってもアレルギーを起こしたりして
逆に体に負荷を負荷をかけてしまうこともありますから、
日本人の体質に合っていて無理がない粗食を推奨しています。
日本人は体にいいときけば、世界中のものを取り寄せられるだけの環境と財力をもっているため
何でも試しがちですが、日本の風土で育った日本人の胃腸がなんでも消化できるわけではありません。
狩猟民族で肉を食べていた民族では、肉や乳製品を消化するための消化酵素がたくさんでるような体質です。
一方、農耕民族である日本人は肉はあまり食べておらず、植物性の食べ物が中心でしたので肉を消化するための消化酵素が少ないとされています。
また、牛乳を飲む文化ではなく、牛乳の成分を分解する酵素も少ないのが日本人の体質でもありますから、牛乳を飲むとお腹をこわす人が多いのが日本人の特徴です。
このように、生きてきた環境によって遺伝子はその環境に最適な状態で変化しているため、それを受け継いだ体質で、ほかの民族と同じものを食べても体によいように作用するとは限りません。
ですから、腸内環境をよくしようとするなら、日本人の腸の質に合った食事、つまり和食をベースとした方が無理がなくアレルギーも起きにくいです。
近年は非常にアレルギーが増えていていて、その理由の筆頭に添加されている質の悪い油や栄養成分が減っている牛乳が指摘されています。
私も食材アレルギーがありますが、アレルギーがある卵でも油の少ない和風の調理法であれば何の問題もなく食べられるのに、牛乳を加えた料理となるとじんましんが出るので食べられません。
たとえば、オムライス、シチュー、クリーム系のパスタなどです。
こういったメニューは卵、牛乳を使いタンパク質の量が多いので一緒に食べるとアレルギー反応を起こしやすいです。
そのうえ油を使いますから、腸に負担がかかりすぎてお腹をこわすこともあります。
ヨーグルトにいたっては【冷たい脂肪の塊】なのでそれだけでお腹をこわします。
ヨーロッパでは本来はヨーグルトは家庭で手作りして、温かいものをいただくそうです。
なるほど温かければ腸の動きも妨げずに吸収できるのもうなずけます。
ところが、日本でヨーグルトを食べるといえば、市販のもので冷たいです。
冷たいものというのは、それだけで腸にとっては消化が大変です。
なぜなら、腸の温度は37度前後でその温度が一番働きやすい温度なので
それより低い温度のものがくると腸の動きが鈍りやすいため、場合によっては腸は消化を拒否して下痢を起こします。
冷たいものを食べると下痢を起こしやすくなるのはそのためです。
しかも、ヨーグルトは脂肪なので一見消化しやすいように見えますが、ご飯である炭水化物よりも消化しにくいのです。
そのうえ、ヨーグルトは乳製品なのでタンパク質でもあります。
タンパク質はうまく消化できないとアレルギーを起こしやすいので注意が必要です。
これだけ日本人の胃腸に合わない条件がそろっているので、
その典型である私はもともと胃腸が弱いこともあり腸に負担がかかるメニューはすぐにアレルギーが起きたりお腹をこわしてしまうのです。
しかし、そういった一種の体の防衛反応を知らずに、食べたいだけ食べていた女性が30代になるとアレルギーがでてくるというケースもあります。
30代以降は、代謝力や免疫力も落ちやすいため、それまで食べていて平気だったものでも、アレルギー反応を起こしやすくなりますから、30代以降になると突然アレルギーが起きるのはよくある話です。
こういった事例をよく見るため、アレルギーが起きやすい乳製品を頻繁に食べるのはおすすめしていません。
そしてヨーグルトの落とし穴がもう一つあります。
それは、「どんなによいヨーグルトを食べても腸内環境が悪ければ善玉菌にはならない」ことです。
どんなによいヨーグルトを食べても腸内環境が悪ければ善玉菌にはならない
ヨーグルトの宣伝で多いのは「ヨーグルトで腸内環境を整えよう」、「生きた○○菌が腸に届く」といったもの。
こういうったフレーズを見ると、ヨーグルトで腸内環境が良くなりそうだと勘違いしてしまいますが、メーカー側は「ヨーグルトで腸内環境がよくなる」とは断言していません。
あくまでも「腸内環境が整う」といった迂遠な表現をする程度です。
また、「生きた乳酸菌が腸に届く」というのも大きな誤解を生んでいます。
それは、食生活の偏りや便秘状態の場合、腸内環境は悪玉菌が増えていているため、たとえヨーグルトで善玉菌になる元の菌が腸に届いても善玉菌にならず悪玉菌になってしまうということです。
ヨーグルトに限らず動物性の乳酸菌は腸内環境が悪い状態の場合は
悪玉菌になりやすく善玉菌にはなりにくいといわれています。
よく「便秘がちだからヨーグルトを食べています」という女性から相談メールが届き、
それで便秘が解消しているのかというとそうではないという返事が返ってきます。
ヨーグルトを食べていても便秘が解消していないのに、なぜヨーグルトを食べ続けるのでしょうか?
何も解決していないのに食べ続けるのはヨーグルト代の無駄ではないかと個人的には思います。
そもそも便秘という腸内環境が悪い所にいくら乳酸菌を届けてもそれが悪玉菌になる可能性の方が高いですから便秘が解消しなくても当然です。
それと、便秘に対して乳酸菌だけとっていればどうにかなるというのも誤解になります。
便という形を作るには水分と食物繊維が必要です。
ところがパン食だったりすると、パンには水分もなければ食物繊維も無いので便という形を作れませんから、健康的なバナナな形状を作れずにうさぎの便のようなコロコロとしたものを作れるかどうか。
便はコロコロとしたものだと、腸内を進みづらいので体外に出せず便秘ぎみになりがちです。
そのうえ、腸内環境が悪玉菌だらけになっていると腸内ガスが発生してしまい、ますます便が体の外に出せなくなってしまいます。
だから、便秘を解消したいなら、きれいな便の形を作るためにも、パン食であるなら便の形を作ること自体が難しいので、まずは水分があり食物繊維がとれる和食に切り替えることが先です。
便の形状がコロコロしているなら乳酸菌だけとっていても便秘は解消しません。
そして、そのうえで乳酸菌にも気を使うべきです。
といっても、和食の場合、味噌が植物性の乳酸菌を含んでいいますし、漬物も同様ですから、和食に切り替えればわざわざヨーグルトを買わなくても乳酸菌はとれます。
もちろん、ヨーグルトで便秘が解消できていて、アレルギーも起こらずコレステロール値などが高くないのならヨーグルトを食べるのを止めませんけれど、脂肪のとりすぎになるので、同時にいくつも乳製品をとるのはよくありません。
例を出すと…
お昼にきのこのクリームパスタを食べて・・・【脂質37.1g・食物繊維4.4g】
食後にミルクティーやカフェオレを飲む【脂質0.6〜3g 食物繊維0g】
デザートはベイクドチーズケーキ【脂質22.6g 食物繊維0.1g】
となると全部乳製品を含んでいるので、脂肪である脂質の摂取量が【60.3g】となり、
30代女性の場合の理想の摂取量25gの2倍以上となり多すぎます。
そして、ミネラル・ビタミン・食物繊維がが少なすぎです。
こういう日は朝食や夕食、間食のどこかひとつでも乳製品を食べてしまったら脂肪の取りすぎになりますから、和食を食べるように調整をすることが大事です。